ハリケーン ランプ

嵐でも消えないと言われるオイルランプで、昔から慣れ親しまれています。
ブリキの本体は軽く耐久性があり、昨今のキャンプブームで再び息を吹き返してきました。

あらすじ

長年ガソリンランタンを中心に集めてきましたが、最近気になりだしたのがハリケーンランプです。
ふと見た過去のネットニュースで、ランプを手作りしている日本最後の職人さんの話題を見て興味を持ったのが始まり。

大阪八尾市にある小さな町工場で、女性が一人でコツコツと一台ずつ手作りで生産しているそうです。彼女の名前は別所由加さん、5代目のウイングド・ウィール代表です。彼女の曾祖父が大正13年に純国産のハリケーンランタンを作りました。別所ランタンと言う名前でも広く知られています。この別所ランタンの別所ってお名前だったんですね、ビックリしました。私は生産地の地名か何かと思っていました。

電気の普及によりハリケーンランプの需要が無くなり、2003年には一度廃業したそうです。その後、由加さんのお母さんが再び会社を建て直し生産を続けますが、長い事共にしてきた職人さんが突然の他界。会社の存続が危ぶまれたとき、娘さんの由加さんが大学を辞めてこの世界に飛び込んできたそうです。

Winged wheel

モデルNo.500は一番後ろ。マニュアルが無く、教えてくれる人も無く全て手探りの状態。プレス職人の技を見よう見まねで取得し、何の機械なのかを理解することから始めたそうです。プレスの行程が300ほどあり、それを全て手作業で組み立てていきます。現在は工場の広さの関係で残っている金型がNo.500と言われるモデルしか無く、今後の生産もこのモデルのみとなっています。

私はそのネットの動画を見て感動しさらに色々調べて、是非何らかの形で応援したいと思う様になりました。
最近になりパーツの在庫が無くなり一時生産がストップ。金型の不具合も有り、クラウドファンディングで支援を募り少しずつですが生産をし始めたようです。私が知ったのは支援の締め切り後でお役に立てませんでしたが、Facebookやメールなどで直接やり取りをさせて頂き、取り敢えずは何台かのランタンを注文させて頂きました。

                                   2017.7.13記


DIETZ

DIETZ NO78 MAR BRASS

別所ランプを知り、早速手に入れようとネットで色々と探してみましたが、
案の定なかなか手に入りません。
そこで取り敢えず直ぐに手に入るランタンを探しているときに、たまたまデイツの
オール真鍮製のモデルがあったので、早速購入してみました。

元祖ハリケーンランタンと言われ、元はアメリカでの生産でしたが
残念な事に現在は中国産です。

…やはり私の物欲にはちょっと物足りない感が…

And my greed was exploding...

やはりMade in.Japanのランタンが諦めきれず、今更ながら探し出しました。
WINGED WHEELは部品の供給が間に合わず、更に手作りのため流通数が少ない。

こうなると私の物欲が全開、あらゆる手段を使い買い集めました~

あっという間に物置がランプでいっぱい
一気に数が増えたので、既にオークションへ何台か出て行きました。(^_^;)

数が集まると所々に部品の違いを発見し、せっかくなのでこのページに資料として記載しておくことにします。
なお、内容につきましてはあくまでも私個人の見解で有り、正確性に欠ける部分もあることをご了承下さいませ。

おまけ

先日、生涯3度目となる東京ディズニーランドへ行ってきたのですが、
ランド全体の アトラクションやレストランに、大量のランプが使われていました。

気になってよくよく見ると、その殆どのランプに別所ランプのエンボスがありました。
気になったのでご本人に聞いてみると、『 確かに昔、大量に納めたと言うのを聞いたことがある 』との事でした。

現状の生産態勢では難しいのですが、ぜひまた納入をして貰いたいですね。

                            (2018.2 記)



No.350 先ずは小型のランタンでモデル No.350
3分芯と言われる、9ミリ幅の芯を使用。
タンク容量は、150ccで燃焼時間18時間。

高さが18センチほどしかない小さなランタンで
今でもとても人気があります。残念な事に
既に生産は終わっており、今後復活することはありません。

よく見ると3台とも異なる部品がありますので、
先ずはこのモデルからご紹介致します。

ちなみに左側が古く、右に行くに従い新しい物になります。

一番古い初期モデルは傘の取っ手(カン)の形が違い、手が込んでいて部品数も多くなっています。
バーナーのホイール(芯送り)は、ボディーと同色。
  
タンクの底は飾り底にになっていて、手間暇が掛かっています。


中期モデルは、傘の取っ手とタンクの底が後期型と同じくシンプルになります。
 
バーナーのホイールは初期型と同じで、まだボディーと同色です。


後期モデルはバーナーの芯上げホイールが無塗装になり、ガラスを押さえる部品から穴が無くなります。
 
生産性を上げるのと、無くても燃焼には問題なと言う事でしょうね。
No.350だけでもこれだけの違いがあります。


また、時々ボディーと同じ色のカラーガラスの入った物があります。


純正なのか、社外品なのかはよく分かりません。
ただデッドストックで手に入れた物にも同じ物があったので、多分設定があったのですね。

いずれにしても、初期モデルはかなり数が少なくなり、非常に入手困難です。
いずれにしても、今後の再生産は無いので是非入手しておきたいですね。



次にNo.400モデルです。
高さが約24センチで、12ミリの4分芯を使用します。
タンク容量は、200ccで燃焼時間は14時間です。

このモデルも生産終了しており、今後の再販はありません。
流通量も少なく、他のモデルよりも入手が難しくなっています。


手元にある数が少ないので、あまり詳しくは分かりません。
一応上記写真で、左から古い順だと思います。

No.350同様、古い物は傘のカンが違っています。









芯を上げ下げするホイールは色つきで、ボディーと同色です。
またバーナーのカバーの形が若干違っていて、プレスが緩やか。










タンクの底は、プレスがちょこっと違いました。
左の初期型はプレスラインが浅く中心寄り。

もしかしたら、飾り底のタイプも存在するかも知れません。
もし発見したらアップしますね。


その後このNo.400モデルで飾り底の個体を手に入れました。

大きな2個の凹凸となっていて、強度を確保しています。
各モデルの飾り底の形状は共通では無くそれ専用となっていました。
                        (2018.1.2記)





中期?頃になると傘のカンはお馴染みの形に変わります。
タンクの底も上記写真(右)のように、最終型までこの形となります。
バーナーのバルブは、まだ本体と同色です。





そして後期型は
芯送りのホイールの色が
無くなる程度で、特に
大きな変化はありません。

この流れはどのモデルにも
共通しています。





時々タンクの底に写真のエンボスがある物を見かけます。

輸出モデルにはこの刻印があったようです。
全盛期には1日に2000個も製造され、世界中に輸出されていたそうです。



最近珍しい物を手に入れました。

400モデルでエンボスマークの入ったホヤです。
幾つも手に入れてきましたが、このホヤは初めてでしたし
今まで全然存在を知りませんでした。



流通量が多いモデルの中で、
比較的大きなモデルのNo.500

おおよそNo.350の1.5倍。高さが約30センチで、
5分芯と言われる15ミリ幅の芯を使用します。
タンク容量は300ccで、燃焼時間は15時間。

イメージ的にコールマンの200Aに近い大きさです。

細かいところが結構違い、写真の全てに違いがあります。



特に形の異なる個体が一番左側のランプ。
傘のカンは初期型で既にお馴染みの形。

しかしこの写真を見て、あれ?と思う方は相当なマニア。



二本の柱が刺さる上部の部品が違うんです。
私も数多く手にしてきましたが、これは初めて。













燃料キャップにはエンボスマークは無く
バーナーの芯送りホイールは、カバーの無いシンプルな形。



タンクのプレスが無ければWinged Wheel社製とは気付かないところです。

タンクの底は飾り底でした。
極初期の非常に数少ないモデルだと思います。



上記の次に古いモデルです。
傘のカンは古いタイプのままですが
柱の刺さる所の部品が現行型に変わっています。



燃料キャップにはエンボスのトレードマークが入り
バーナーのホイールにも同じマークが入ります。
古いタイプのためホイールはボディーと同じ色です。



タンクの底は飾りでは無く、プレスの浅い作りです。
これはNo.400の古いタイプと同じですね。

このモデル以降は、一回り大きな円のプレスで
しっかりとした形状となっています。










中期から後期モデルはそれほど大きな変化はありません。
傘のカンは現行型と同じになります。










よく分からないのが、このモデルに付いているバーナーホイール。
ボディー同色は良いのですが、ロゴマークが無くツルツル。
またバーナーのカバーも同色で塗られています。

塗り直した感じも無く、この状態なのはこの個体のみ。



その他にも、この写真のようにバーナーのカバーに
メッキが掛かってピカピカした個体もありました。

こちらには芯送りホイールにしっかりと、ロゴが入っています。





さて、後期型になるとお馴染み、芯送りのホイールから塗装が無くなります。

この後期型から形は変わらずに現在に至っています。
ただし、現行型は見えない部分でカシメだけではなく、
蝋付けなど追加された箇所もあり耐久性や安全性が向上されているようです。

このNo.500にもタンク底に刻印の入った物があります。

輸出モデルなのですが、私が思うに海外にも工場があって生産していた時期があり
その現地で作られた物なのではないでしょうか。
他の個体より鉄板の波があり、バリなどの処理が少し甘い感じがします。

本体以外にもホヤのエンボスなどに違いがありました。



ごく初期の僅かな期間に付いていたと思われます。

羽根がピンと張っていて、シャープな印象を受けます。
滅多に見る事の無い柄です。















これも初期の物だと思います。

羽根が丸みを帯び、柔らかい印象になりました。
車輪の部分は、ホイールのスポークがあるような無い様な・・















中期頃から使われているのではないでしょうか。
よく見るエンボスマークです。

羽根に若干シャープさが戻りますが
羽の数などが簡略化され、大まかになります。

一方車輪の方は、ホイールの形がしっかりした形になります。
全体的にエンボスが甘くなりました。


これ以降は、このエンボスも採用されなくなり
何のマークも入っていないホヤへと変わります。





シリーズの中でひときわ大きいNo.800モデル。
高さが約37センチ有り、コールマンの220系と同じぐらいです。

使用する芯は21ミリ幅の7分芯。
タンク容量は500cc、燃焼時間は19時間となっています。

手元にこの2台しか無いため、詳しいことは余り分かりません。
恐らく左側が古いタイプだと思います。

先ずは古いと思われる方からご紹介。
  
傘のカンと飾り底は、ごく初期に生産された物と共通する作りで、手間が掛かっています。



2本の柱が刺さる上部の部品は、通常と違います。
No.500のごく初期の物と共通する形となっていて
珍しい形です。













燃料キャップにロゴは無く、芯送りもシンプル。
これもNo.500のごく初期モデルと共通しています。

まるで、同じ写真を使っているかのよう。

‥と言う事はタンクの逆側も
殆ど似た作りとなっています。
















さて、ここからはこのモデルの大きな特徴です。



ホヤのガードが特殊な形状になっています。

立ち上がりで一度クロスしており、最上部は鍵型。
ホヤに凹凸があり、ここにガードの鍵型が引っ掛かるように
なっており、しっかりとホヤを保持します。

芯の交換時などに、ホヤが外れて割れるのを防いでいます。



そのホヤには、一番古いタイプのウィングがピンとしたロゴのエンボス。

割ってしまったら、2度と手に入らないホヤでしょうね。


もう一台のNo.800も見てみましょう。



傘のカンは初期の数少ないタイプで、タンクの底は飾り底。
ここまでは先ほどと同じです。

上部の柱の刺さる部品は現行型に近くなっています。
しかし上面の穴が通常は丸型なのですが、これは楕円形です。










燃料キャップにはロゴはありません。
芯送りにはカバーが付き、お馴染みのロゴマークも入りました。

ホヤガードやホヤも、通常と同じ形状となりました。








そして正面から見ると珍しいプレスが。

燃料タンクの左側に、大きくBESSHOの文字。
反対側にはWinged Wheelのエンボスもあるので、別所名とのWネーム仕様です。

ただこれが珍しいのか普通なのかは、台数も少ないし資料も無いため全然分かりません。












最後に、このモデルには写真のような
リフレクターがオプションであったようです。

このアイテムを装着することにより
さらに味わい深いランプへと変貌するのでした...






このモデルから見た目が大きく変わります、No.1000

タンクに特徴が有り、少し愛嬌のあるスタイルです。
高さは約30センチで、タンク以外はNo.500と一緒です。
5分芯(15mm)を使用。
タンク容量は1000ccで、燃焼時間は一気に55時間となります。

幾つか揃えましたがいずれも違いはほとんど無く、製造年数は浅いのかも知れません。



傘やカンも500と一緒です。





大きなタンクには、大きな燃料キャップが付きます。
キャップにはトレードマークのエンボスはありません。

芯送りのホイールは、写真のように少し形が違います。
薄い円盤にシャフトが貫通しています。

通常のホイールの物も存在しましたが、
No.500の部品を流用したのかも知れません。








タンクの直径は20センチ弱もありますので
大幅に燃焼時間の長さを伸ばすことが出来ます。

地面に置いても安定するので、倒れることはほぼ無いでしょう。













燃焼時間が長くなるとリスクも増えます。

燃焼中に夜露がホヤに滴ると、割れが生じるため
傘が付いていたようです。これはリフレクターと言うより
文字通り雨傘をメインとした役割だったようです。

笠を被せると、不思議とキリリッとした印象になりますね。









No.1000よりさらに大きなタンクを持つNo.2000です。

こうなるとレジャーと言うよりお仕事用アイテムですね。
高さが約33センチでタンクの直径23センチもあります。
芯は21mm幅の7分芯。
タンク容量は1800ccで、燃焼時間は65時間です。



傘のカンはいつもと同じ形の物が付いています。
ツバは夜露がホヤに当たらないように大きめになっています。











燃料キャップにはエンボスはありません。
芯送りのホイールにはエンボス有り。

タンクには大きくNo.2000の文字。
この数字は容量ではなく、あくまでもモデル名のようです。






反対側には大きくWINGED WHEELの文字とロゴマークが入ります。

タンクの大きさに比例して、文字がかなり大きくなっています。




タンクの底も概ね他のモデルと同様です。
ここまでタンクが大きいと、転がす方が大変かも。









さあ、このシリーズの中で一番大きなモデルNo.3000
  
高さが約35センチ、タンクの直径が28センチ程。

もはや小型ストーブのようです。タンクの大きさに笑ってしまいます。
文字通り農家のビニールハウスの温度管理に使われていたようです。



タンクから上の腰上部分はNo.2000と共通です。
使用する芯も21mm幅の7分芯と同じ。

タンク容量は何と3300cc、燃焼時間は120時間にもなります。


このモデルのタンクは重量の軽減のため
ポリタンクになっています、そのためキャップもポリ製。

タンクにはデカデカとNO.3000の文字。
向こう側には CAP:3000C.C.とあります。
キャパ3リットルの理解で良いのでしょうか? 安全面から少し少なめの表記なのかな。




反対には会社名とロゴマークが入ります。










タンクの底は何の面白みも無いポリタンク。
周り縁に3箇所に僅かな出っ張りが有り、接地用の足が有りました。

燃料の入った状態で落としたら、多分簡単に割れると思います。


さて、ここまで幾つかのモデルをご紹介してきましたが、
それぞれのモデルがどの様な大きさなのか比較してみましょう。

各位モデルをお持ちの方は、その大きさを想像出来るでしょう。

この他にもNo.450.600.750などがありますが殆ど見かけません。
さらにNo.350より小さい物もあり、今はこのモデルを探しております。
いずれの貴重なモデルを、どなたか譲って頂ける方がいましたら、是非お声がけ下さいませ。


何とその後暫くして、ご縁があって一番小さなモデルを手に入れることが出来ました!

ひょうたん型のホヤな上、気泡がたくさん入っているのでビンテージ感満載。

一番小さい、モデル350より更に小さいんです。

全高僅か16センチ。
350と比べると、その大きさをご理解頂けるでしょうか。


小さくて古くても、そこは別所ランプ。
現役です。

さすが、安定した燃焼をしてくれます。モデル350と遜色有りません。


この数年で、100台近い別所ランプを扱ってきましたが、ブームというか
ネットの力は凄まじく、値段がアホのように上がってしまい、少し興味が薄れました。

他にも希少で珍しいモデルもありますが、このブームが終わるまで暫く大人しく致します。

                                  2020.08記

上記でご紹介してきた物は、どれもかなり古い時代に製造された物です。
綺麗に見える物でも、40年以上経っている物が殆ど。

冒頭でもお伝えしたように、現在は5代目となる別所由加さんが製造販売しております。
その5代目が作ったランタンを最近手に入れました。

それがこちら。No.500モデル。

2色使いで綺麗ですね。
よく見ると芯の所がちょっと違います。

拡大してみると。

芯が丸くてバーナーのカバーが見たことの無い形。



実はこのランタンは、リキッドタンク式なんです。
燃料漏れを起こしにくく、室内でも安心して使えます。

タンクにある燃料キャップは開きますがダミー。

今の5代目が考案した物で、古き良きを残しつつ
現代にあった進化を成し遂げたモデルなんです。

これは絶賛販売中ですので、
欲しい方はWinged Wheeelのホームページまで。

(2017.08.05記)



今までの伝統ある形の物も製造販売していますが、今は部品の製作が中心で暫く掛かりそうです。
こちらも注文してありますので、手元に届いたらまたご紹介しますね。
↓↓↓↓↓↓↓↓
…で、やっと届きました、注文してから約8ヶ月!

ピンクは現在の匠になってから追加された色です。
少しくすんだ感じで落ち着いた色でした。

バーナーのカバーはボディーと同色になっています。





芯送りのホイールは、お馴染みのロゴマークが無く
No.1000モデルのように芯が貫通した物です。

別所さんに聞いたところ、まだそこまでの復活が
出来ていなく、いずれまた作れるように頑張っているとのこと。

復活の過程途中のランプなんて貴重で良いですね。



いま現在も日々試行錯誤している、別所さんの今後にも期待したいと思います。
いずれ完全復活したら、またその時には手に入れたいと思っています。頑張れ5代目匠。                                      (2018.1.2記)


別所ランプで珍しい物があったのでご紹介します。


一見、普通のNo350モデルのように見えます。

しかし燃料タンクの、キャップが見当たりません。

カンは極初期の形で、タンクには見慣れたエンボス文字。
  
部品はいつも手にする、素材や形です。

最初の写真で気が付かれた方も居ると思いますが、実は電気ランプなんです。

芯を調整するホイールが、スイッチになっています。
改造されているのでは無く、商品としてちゃんと出回っていたアイテムです。

タンクの底には、単2電池が2本入るようになっています。
  
ワット数を上げた、LEDバルブに変えたら明るそう~


こちらは、色艶が非常に深いNo500モデルです。

このランプは塗装では無く、なんとガラスを纏っています。
小樽にある、老舗ランプショップの北一硝子とのコラボモデル。

どの様な手法で、色ガラスを密着させているのが分かりません。


かなりの数のランプを手放してきましたが、錆びたり汚かったりと
痛みが酷くて放出できなかったランプを、私なりにカスタムしてみました。

2台とも元は赤でした。
全ての塗装を剥がし、錆を落として黒錆加工してあります。
右のランプが先にカスタムした物で、ミリタリーの様なビンテージ風。

左は後からカスタムした物で、ジャパニーズビンテージ風にしてみました。

何処がジャパニーズ?

遣れ具合を出して、わびさびを感じるような面持ちにしてあります。

古びた寺院で、長年大切にされてきた像のような艶と
歴史を感じる艶の引けた感じを再現してみました。

修学旅行で見た仏像みたいに見えませんか~



Winged Wheelのハリケーンランタンを探しているうちに
他のメーカーの物にも興味が飛び火し、幾つか手に入れてみました。


オークションサイトで偶に見かけるTHREE STARランプ。
Made in Japanのランプですが、詳細が一切分かりません。

先に紹介したWinged Wheelとの共通した部品が多数有ります。
3種類のモデルまでは確認しましたが、手に入れたのは大きさの異なるこの2種類。



モデルNo.3400
12mmの4分芯を使用。

大きさはWinged WheelのNo.400と同じです。

















燃料キャップと芯送りには三つの星があります。
タンクの反対側にも星マークとモデル名のエンボス。




唯一Winged Wheelとの違いは、タンクキャップが脱落しないようになっているところ。

アウトドアでは、キャップを紛失する可能性が有るので良いかも。





一回り大きなモデルNo.3511
Winged WheelのNo.500と同じ大きさです。

全体的に手間の掛かる作りになっています。
形的には、Winged Wheel社のモデルとほぼ一緒。




  タンク回りはモデル名が違うだけで、No.3400とほぼ同じ。
  勿論タンクキャップの脱落防止機能も一緒です。
 


傘にはエンボスで文字が打ち込まれています。

★THREE STER★MADE IN JAPAN




そしてこのランプの特徴、ホヤを押さえる2本のワイヤーが
途中でクロスしており、しっかりとその形を保持しています。

これもごく初期のWinged Wheel社と共通しています。
おそらく初めの頃は部品を共有していたのだと推測されます。









底部分は飾り底になっています。
この作りは別所ランプと違い、飾りの溝が1本少なくなっていました。





このモデルのホヤには、3つの星のエンボスがあります。
もし割れてしまったら二度と手に入らないであろう貴重なホヤです。

このモデルの作りからすると、現在の別所ランプより
手間暇が掛かっていますが、それ故に消滅してしまったのではないでしょうか。

当初はWinged Wheel社も同型を製造していましたが、
途中から生産性の良い形に変わっています。
そして、その形は現在に至るまで変わっていません。

Winged Wheel = 別所ランプ



このメーカーも詳細が一切分からないランプです。
SUN BRAND

MADE IN JAPANのエンボスはありますが、上で紹介したランプより作りが劣ります。






先ずは小さいサイズの物からご紹介します。
モデル名はNo.3500で、別所ランプのNo.350とほぼ同じ大きさ。

左右のモデル名は同じですが、幾つかの相違点があります。








傘のカンの形や、持ち手の付き方が違っており
恐らく右側の方が古い物だと思います。


左側のランプは更に違う形があり、カンの形は同じですが持ち手の付き方が
古い物と同じ付き方をしているモデルも確認出来ています。





中ぐらいの大きさで、モデル名がNo.4000
大きさは別所ランプのNo.400と同等です。

このモデル全てに共通するのが、ホヤの押さえやカン、持ち手などのワイヤーが
とても細く頼りない事。力を入れると簡単に曲がってしまいます。

これらワイヤーの太さは、全てのモデルとも共通なので
ランプの大きさが大きくなるほど、頼りなさ差が際立ちます。











このNo.400には、恐らく後期型も存在し、写真のランプは古いタイプだと思われます。
 
これらは別所ランプ(Winged Hweel)と同じで、カンやタンク底が手の込んだ形になっています。

ホヤには、このランタンのトレードマークがあります。

別所ランプと大きさが同じなので、交換する事も可能です。





一番大きなサイズのモデルNo.5000
別所ランプのNo.500と同等です。

いずれのモデルも別所ランプのモデル名にゼロが一つ多いだけ。
右側のランプの方が古い物と思われます。

左右それぞれのランプには下記の違いがあります。
  
カンの違いやタンクの底の形が違ったり、燃料キャップは古い方が大きめで平たい感じ。



ホヤを乗せるベースの台の穴も、前期後期で数が違っています。

この台とレバーを繋ぐ部分が、後期型では
非常に細くなっていて、台がぐらついてしまいます…

さて、どのぐらい細いのかと言うと‥







こんなに細いんです~

徹底的にコストダウンした感じで、作りがかなりチープです。

ホヤには2種類のトレードマークを確認。
 
左のマークは何度か見ましたが、右のマークはこの1台だけ。

大きさは規格で決まっているのか、各メーカーの大きさが一緒なので入れ替えが可能です。

とにかく情報が乏しく、いつ・どこで・どの様な会社が作ったのか
一切の情報が無く、これ以上の事はわかりませんでした。